ウサギの神社

焼米坂上から住宅地の中を歩き田島通りを越えると、住所は岸町に変わる。この辺りには古い商家も散見される。調(つき)神社まで来ると、この先は浦和宿の町並みだ。

地元では「つきのみや」とも呼ばれるこの神社は面白い。神社には付き物の鳥居が無く、しかも狛犬ならぬ狛うさぎが出迎えてくれる。調神社は平安時代からの古社で、武蔵国の調(年貢のこと)がここに集められていたことからその名がついた。調はここから東山道を経て京の都へ運ばれていたのであるが、その出し入れに鳥居があると邪魔だったことから、ここには鳥居が設置されず現在に至ったようである。
また調と月が同じ読みであったことから月待信仰と結び付けられ、月神の使者である兎がここでは狛犬の代わりを果たしている。彫刻等境内のいたるところに兎が見られる。
私的には調とツキが同じ読みなので、ギャンブラーにはお勧めのスポットなのではないかと思うが・・・いかが。

調神社からちょっと先に青山茶舗というお茶やさん。この建物は明治期に建てられ築百年以上の歴史を誇る。旧街道の情緒をのこす貴重なたたずまいである。この他にも調神社付近には古い商家が数軒のこる。
ようやく浦和宿に到着した。体は恐ろしいくらいに食べ物を欲している。
県庁通り交差点付近の「梅玉」という手打ち蕎麦屋に入り、「鴨南そば」を注文する。
間もなく出ててきたそばを早速腹に流し込み鴨肉に食らいつく。
「うまい・・・(涙)」
当然のごとく、つゆまで一気に飲み干し完食。ここもおいしい蕎麦屋さんでした。
店を出るとあたりはすっかり薄暗くなっていた。

17時、本陣跡に到着。JR浦和駅から帰途につく。
踏破距離約14.5km(板橋宿本陣跡→浦和宿本陣跡) 延距離25km 残り509km
まだまだ先は長い・・・