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八幡峠越え②

【2011年5月29日(日)会津西街道 楢原宿→倉谷宿】
八幡峠から倉谷宿側の峠入口である小池集落へ向かって下ろう。倉谷宿側の八幡峠旧道は、アスファルトで舗装された緩やかな下りが続く坂道で、古の峠越えといった雰囲気は無い。しかしながらその道中には矢の原一里塚跡があり、遺構は残っていないがその跡地を示す解説板が設置されていて、ここが旧街道であることを再認識させてくれる。八幡峠旧道に入ってから人に会うことが全く無かったので、小池集落の家々が見えてきたときには、ちょっとした安堵感があった。

会津西街道 八幡峠


八幡峠旧道
八幡峠を小池集落へ向かって下る。


八幡峠旧道
旧道は途中からアスファルト舗装になり。


八幡峠旧道
ガードレール付きの立派な道に。


八幡峠旧道
八幡峠旧道。


八幡峠旧道
旧道はここを左折。道標があるので迷うことは無い。


八幡峠旧道
八幡峠旧道。


矢の原一里塚跡
矢の原一里塚跡。解説板が設置されているだけで、遺構は全く残っていない。戦時中に開墾されて失われたという。会津若松鶴ヶ城下・大町札の辻より約8里(約33km)に位置する。


矢の原一里塚跡付近の供養塔
矢の原一里塚跡近くに残る供養塔。


八幡峠旧道
八幡峠旧道。


旧道沿いに並ぶ野仏群
旧道沿いに並ぶ野仏群。


八幡峠旧道にて
路傍に咲く花。


八幡峠旧道から
八幡峠旧道から。


八幡峠旧道
小池集落が見えた!


歴史の道(下野街道)道標
道標に従って先へ。


小池集落
小池集落へ。


小池集落
八幡峠倉谷宿側登り口の集落、小池。


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ジャンル : 旅行

倉谷宿

【2011年5月29日(日)会津西街道 倉谷宿】
南に八幡峠、北に中山峠が控える山間の宿場町、倉谷。古くは串谷の名であったが、治承年間(1177年~1180年)に後白河天皇の第三皇子、高倉宮以仁王が通行したことから倉谷と改めたとの言い伝えが残る。高倉宮以仁王の通行とは言ってもこれは逃避行で、平家全盛期に「以仁王の令旨」と呼ばれる平家追討令を出したことが露見し、平家に追われて大内宿に潜行したとの伝説に基づくものである。高倉宮以仁王は不遇の皇子となってしまったが、「以仁王の令旨」によって源頼朝や源(木曽)義仲などの源氏方が挙兵し、平家滅亡へのきっかけになったのだから、歴史を転換させた人物と言えよう。

倉谷村は元禄4年(1691年)の家数27軒、人口210人。宿場の中心部に松庵寺があり、その東寄りに造り酒屋の松島屋醸造本舗、西寄りに本陣を務めた猪股家が風格ある佇まいを今も残す。倉谷集落西端から水抜集落の家が連なって境界が判別し難く、倉谷と水抜の両村落で宿場を形成していたと思われる。山間の小さな宿場町でありながら、寛永年間頃から六斎市が立って主に米が取引されたが、貞享年間(1673年~1687年)以降は消滅した。地元の方に聞いた話によると昭和30年代に大火があり、松庵寺から東側(楢原側)の家がほとんど焼けたという。宿場の西側と東側で家の造りが違うのはそのためらしい。

会津西街道 倉谷宿


戸石川と高橋
戸石川に架かる高橋を渡り倉谷宿へ!


倉谷宿
坂道に家が連なる倉谷宿東側の町並み。


松島屋酒造本舗
松島屋酒造本舗。老舗な造り酒屋の匂いがぷんぷんとするのだが…。


倉谷宿
倉谷宿中心部の町並み。


倉谷停留所
倉谷停留所。ここから松庵寺の参道が延びる。


松庵寺
倉谷宿中心部にある松庵寺。


倉谷宿鶴見屋
松庵寺参道入口の右隣にある鶴見屋。地元の方の話によると、建物は昭和30年代の大火後に再建されたものらしい。


倉谷宿にて
倉谷宿にて。


旧倉谷宿本陣
旧倉谷宿本陣の猪股家。堂々とした構えに往時が偲ばれる。


水抜集落
水抜集落の家並み。


水抜集落と中山峠旧道
水抜集落から中山峠旧道を上る。


倉谷宿04
中山峠旧道から倉谷宿を望んだ所で本日の歩き旅は終わり。


【会津西街道歩き 第14日目】会津下郷駅[タクシー利用]楢原宿→八幡峠→倉谷宿→会津下郷駅
歩行距離約11km(GPSロガーによる)
猪股商店
倉谷宿を後にし、高橋を渡ったすぐ先にある猪股商店で缶コーヒーブレーク。倉谷宿には店どころか自販機すら無いので、この猪股商店は貴重な存在。そして、ひたすら福島県道131号を歩いて会津下郷駅へ。


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会津田島祇園祭①

去る7月23日の土曜日、幸運なことに仕事は入っていない。この日は会津田島祇園祭の本祭当日、家のカレンダーに書いた花丸印がそれを物語っている。明け方に眠い目を擦りながら柏から会津田島へ車を飛ばした。少々月日が経ってしまったが、せっかくなので祭りの様子を記事に書くことにしたい。800年以上の伝統があるという会津田島祇園祭、その起源については以前の記事”鴫山城と長沼氏”で簡単に触れているので参照してほしい。まずは、ウンチクから。

会津田島祇園祭は毎年7月22日から24日にかけて行われる田出宇賀神社と熊野神社の合同祭。古くから「西の祇園社、中の津島社、東の田出宇賀社」と呼ばれ、日本三大祇園祭の一つに数えられる。祭事はお党屋(おとうや)組と呼ばれる組織によって取り仕切られ、現在は10組のお党屋組が持ち回りの当番制で運営している。つまり10年に1度、当番が回って来るということだ。この運営方法は”お党屋制度”と呼ばれ、国の重要無形民俗文化財に指定される。

祭りは年初の1月15日のお党屋お千度”から始まり、6月30日に大祓いの式、7月に入って参道掃除・お党屋しめ縄張り・夜詣り・御神酒仕込み・鳥居しめ縄より・道づくり・蕗採り・盛砂運び・ご神橋架け・諸道具出し・屋台作り・お神酒びらき・神棚つり・党本幕打ち、といった幾つもの行事を経て祭りの本番を迎える。7月22日が宵祭、翌日23日に本祭を迎え、24日の太々御神楽祭で締めくくられる。

この記事では本祭序盤の七行器行列を紹介する。七行器は”ななほかい”と読み、お神酒の入った角樽3つ、赤飯の入った行器3つ、鯖を載せた魚台1つのことを指す。氏子から神前に捧げられるお供え物であり、これを献上する行列が七行器行列である。この行列は別名を花嫁行列とも呼ばれ、振袖姿に着飾った30人程の独身女性が絢爛に行列をなす。会津田島祇園祭の見所の一つだ。

会津田島祇園祭
http://www.minamiaizu.org/gion/index.html


七行器行列
多くの見物客に囲まれて田出宇賀神社に向かう七行器行列。こんな感じでも時間は朝の8時ちょい過ぎです…。


七行器行列
これが七行器の一つ、神前に赤飯を献上する行器。


七行器行列
絢爛豪華な花嫁行列!


七行器行列
振袖の後姿に見とれているのは誰!?俺か…。


七行器行列
田出宇賀神社に入る七行器行列。


七行器行列記念撮影
七行器を神前へ献上し終え、花嫁さんたちは記念撮影。人だかりが凄くて近づけません。


七行器行列記念撮影
人力車に乗って記念撮影する花嫁さん。


七行器行列記念撮影
日本の女性はやっぱり美しい。


会津祇園祭旗竿
祭りはこれから!つづく。


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会津田島祇園祭②

会津田島祇園祭は七行器行列を終えると、いよいよ神様がお出ましする神輿渡御の行事がはじまる。神輿は田出宇賀神社を出発、”お支度触れ”と呼ばれる二人が神輿の到来を町内に触れ回り、露払い・稚児行列をはじめ、猿田彦・猿女君・御鉾二基・長持・挟箱・大拍子・立傘・沓取役目等の従者を従えて町内を練り歩く。中でも注目してしまうのが”お支度触れ”の派手な格好と特徴ある動き。その様子をパンフから引用して紹介する。
『波に千鳥模様の裂羽織、五色の襷掛け、中には派手模様の単浴衣、女帯を前結び、頭へ一枚板の冠を載せ太紐で顎に結わえ、右手に赤房付の軍配を持ち、草鞋履きという出で立ちで、歌舞伎の六方を踏む大仰な身振りと共に「お支度触れ」と「お立触れ」と大声で触れ歩く』。


会津田島駅前通り
出店が並ぶ会津田島駅前通り。


神輿渡御
神輿渡御の行列。


稚児行列
可愛らしい稚児行列。未来は振袖に着飾って花嫁行列に参列しているのかも。


お支度触れ
神輿の到来を告げる”お支度触れ”。


神輿
わっしょい!わっしょい!な感じは無く、多くの従者を共にして神輿は粛々と町内を練り歩く。


御神橋
お党屋本の宅前に架かる御神橋。神様がお党屋本宅に入るために架けられた神聖な橋なのだ。


中町駐車場ステージにて
中町駐車場ステージに行ってみると…。おっ!もしかして、きみまろ!?


中町駐車場ステージにて
実はこの人、”君小路あやまろ”こと”亀ひろし”さんで、ものまねマジシャンという肩書きの芸人さん。ショーでは”きみまろ”はじめ、ピンカラ兄弟の宮史朗やマッチにヒデキ、サブちゃんのものまねを披露してくれました。写真はヒデキの”YOUNG MAN”で盛り上がっているところ。


お支度触れ
そうこうしているうちに神輿渡御は大詰め。神輿はお支度触れの二人に見守られ…↓


神輿渡御
田出宇賀神社へ帰って行く。


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プロフィール

しまむー

Author:しまむー
自称りーまんな旅人。
北海道旭川市出身。18歳で実家を出て千葉県に移り住んで約30年、2022年11月転勤をきっかけに千葉県柏市から茨城県土浦市へ引っ越し。今は茨城県民として筑波山を仰ぎ見ながら日々を過ごす。

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2日目(2013/7/13)大津宿→草津宿 MAP
3日目(2013/7/14)草津宿→石部宿 MAP
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6日目(2013/10/13)土山宿→坂下宿→関宿 MAP
7日目(2014/3/9)関宿→亀山宿→庄野宿 MAP
8日目(2014/5/3)庄野宿→石薬師宿→四日市宿 MAP
9日目(2014/5/4)四日市宿→桑名宿→七里の渡し跡 MAP
10日目(2014/6/8)七里の渡し跡→宮宿→鳴海宿 MAP
11日目(2014/11/2)鳴海宿→池鯉鮒宿 MAP
12日目(2015/4/4)池鯉鮒宿→岡崎宿 MAP
13日目(2015/5/23)岡崎宿→藤川宿 MAP
14日目(2015/7/19)藤川宿→赤坂宿→御油宿 MAP
15日目(2015/9/22)御油宿→吉田宿 MAP
16日目(2015/11/29)吉田宿→二川宿 MAP
17日目(2016/2/20)二川宿→白須賀宿→新居宿 MAP
18日目(2016/4/3)新居宿→舞坂宿→浜松宿 MAP
19日目(2016/5/6)浜松宿→見付宿 MAP
20日目(2016/5/7)見付宿→袋井宿 MAP
21日目(2016/6/25)袋井宿→掛川宿 MAP
22日目(2016/7/17)掛川宿→日坂宿→金谷宿 MAP
23日目(2016/10/8)金谷宿→島田宿 MAP
24日目(2016/10/9)島田宿→藤枝宿 MAP
25日目(2016/12/24)藤枝宿→岡部宿 MAP
26日目(2017/3/19)岡部宿→丸子宿→府中宿 MAP
27日目(2017/5/6)府中宿→江尻宿 MAP
29日目(2017/11/4)由比宿→蒲原宿 MAP
30日目(2018/2/11)蒲原宿→吉原宿 MAP

高札場
【川越街道 旅の報告】
2013年1月13日(日)
武蔵国板橋宿を発ってから…
約5ヶ月の月日をかけて、川越城本丸御殿に到着しました!
川越時の鐘
【成田街道 旅の報告】
2012年7月8日(日)
下総国新宿を発ってから…
約5ヶ月の月日をかけて、成田山新勝寺・寺台宿に到着しました!
新勝寺大本堂と三重塔
【会津西街道街道 旅の報告】 2012年1月22日(水)
下野国今市宿を発ってから…
約1年6ヶ月の月日をかけて、
会津鶴ヶ城に到着しました!
鶴ヶ城
【 水戸街道 旅の報告 】 2010年5月5日(水)
武蔵国千住宿を発ってから…
約3ヶ月の月日をかけて、
水戸の銷魂橋に到着しました!
水戸弘道館
【 日光街道 旅の報告 】 2010年1月10日(日)
江戸日本橋を発ってから…
8ヶ月の月日をかけて、
東照大権現が鎮座される
日光東照宮に到着しました!
日光東照宮陽明門
【 中山道 旅の報告 】
2008年10月13日(月)
江戸日本橋を発ってから…
1年10ヶ月もの月日をかけて、 ついに京都三条大橋に到着しました!
京都三条大橋

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