秩父別駅(留萌本線) ~昭和の木造駅舎を残し、平成に湧いた温泉に歩いて行ける駅~
石狩平野の最北部に位置する秩父別(ちっぷべつ)町。雨竜川が町域北辺を流れ沼田町との境をなす。肥沃な大地に恵まれた町域は7割を農地が占める優良な稲作地として知られ、水稲を主にしてそば・麦・大豆を生産し、近年ではブロッコリーを主に野菜や花などの作物を栽培する。町内中央部を横断して留萌本線と深川留萌自動車道が通り、秩父別駅と北秩父別駅の鉄道駅に高速道路の秩父別インターチェンジが設けられ、JRをはじめ民間4社のバスが乗り入れて札幌や旭川などの都市へと繋ぐ。比較的交通の便に恵まれた地域だが、昭和32年の7123人をピークにして人口は減少を続け現在約2300人で過疎化が進む。
秩父別町は明治28、29年(1895~96)にかけて400戸の屯田兵が入植して開拓したことにはじまり、同34年(1901)深川村から分かれて秩父別村が成立。アイヌ語の「チ・クㇱ・ペッ((我ら・通る・川)、或いは「チㇷ゚・クㇲ・ペッ(舟・通る・川)」から転訛して地名になったとされる。いずれにしても雨竜川に起源があるようだ。
明治43年(1910)留萠線の深川駅~留萠駅間開通に伴い筑紫駅(ちくしえき)が開業し、昭和29年(1954)駅名を筑紫駅から秩父別駅に改称。昭和46年(1971)駅舎を改築するも、利用者減少から同57年(1982)貨物扱い廃止、同59年(1984)荷物扱い廃止と共に旅客扱いが廃止され、旅客業務の駅員を配置しない無人駅となり切符販売を簡易委託化。昭和62年(1987)経営がJR北海道へ移行されて後に簡易委託も廃止された。現在は有人駅時代の木造駅舎を残し1面1線のホームを有する無人駅。
秩父別駅から歩いて6分程の場所に”秩父別温泉ちっぷ・ゆう&ゆ”がある。私にとっては車や鉄道を利用して何度も訪れているお気に入りの温泉だ。ここは平成2年(1990)に開業、単純温泉(弱アルカリ性低張性低温泉)とナトリウム-塩化物泉(低張性弱アルカリ性低温泉)の源泉を引き、ぬるま湯の源泉風呂は少し黄色味がかっている。温泉の効能云々よりも印象的なのが電気風呂、他に類をみない強い刺激に初めての方は驚かれるだろう。”整う”で今流行りのサウナや露天風呂も充実しており、留萌本線の旅を満喫して秩父別駅で下車し、町を散策しながら温泉で癒されてみてはいかが。
北海道秩父別温泉「ちっぷゆう&ゆ」
http://chipsk.jp/yuuyu/

空中写真データ:国土地理院 整理番号_CHO7727-C8-19を基に作成
昭和52年(1977)撮影、秩父別駅付近の空中写真。当時の駅構造は千鳥式に配された2面2線の相対式ホームを持っていた。秩父別温泉”ちっぷゆう&ゆ”はまだ無く、田園地帯となっている。

有人駅時代のレトロな駅舎を残す秩父別駅。

出入口上に掲げる駅名板も味があっていい。

駅前通りでは正月早々から雪かきで慌ただしい。

冬にここへ来るたびに同じ光景を見ているような気がする。

本日は悪天候で列車が運休しており駅は静か。

駅舎前には電話ボックスを設置しタクシー乗降所も。

駅舎内待合室のベンチとストーブ。

駅舎内出入口。

かつて旅客業務を行っていた切符販売窓口や荷物扱い窓口が面影を留める。

駅舎内改札口。

きっぷ運賃表。

発車時刻表。1日に発着する列車は深川方面7本だが、留萌方面は始発が通過するので6本の発着。

旧切符売場にある本棚に駅ノートを置く。

手作り感があって微笑ましい駅スタンプ。

深川方面乗車口。

留萌方面乗車口。かつては線路の右側奥に2番線ホームがあり、線路を横断する構内踏切が設けられていた。

留萌方面乗車口より深川方面。

深川方面乗車口より留萌方面。
訪問日:2022年1月1日(土)
秩父別町は明治28、29年(1895~96)にかけて400戸の屯田兵が入植して開拓したことにはじまり、同34年(1901)深川村から分かれて秩父別村が成立。アイヌ語の「チ・クㇱ・ペッ((我ら・通る・川)、或いは「チㇷ゚・クㇲ・ペッ(舟・通る・川)」から転訛して地名になったとされる。いずれにしても雨竜川に起源があるようだ。
明治43年(1910)留萠線の深川駅~留萠駅間開通に伴い筑紫駅(ちくしえき)が開業し、昭和29年(1954)駅名を筑紫駅から秩父別駅に改称。昭和46年(1971)駅舎を改築するも、利用者減少から同57年(1982)貨物扱い廃止、同59年(1984)荷物扱い廃止と共に旅客扱いが廃止され、旅客業務の駅員を配置しない無人駅となり切符販売を簡易委託化。昭和62年(1987)経営がJR北海道へ移行されて後に簡易委託も廃止された。現在は有人駅時代の木造駅舎を残し1面1線のホームを有する無人駅。
秩父別駅から歩いて6分程の場所に”秩父別温泉ちっぷ・ゆう&ゆ”がある。私にとっては車や鉄道を利用して何度も訪れているお気に入りの温泉だ。ここは平成2年(1990)に開業、単純温泉(弱アルカリ性低張性低温泉)とナトリウム-塩化物泉(低張性弱アルカリ性低温泉)の源泉を引き、ぬるま湯の源泉風呂は少し黄色味がかっている。温泉の効能云々よりも印象的なのが電気風呂、他に類をみない強い刺激に初めての方は驚かれるだろう。”整う”で今流行りのサウナや露天風呂も充実しており、留萌本線の旅を満喫して秩父別駅で下車し、町を散策しながら温泉で癒されてみてはいかが。
北海道秩父別温泉「ちっぷゆう&ゆ」
http://chipsk.jp/yuuyu/

空中写真データ:国土地理院 整理番号_CHO7727-C8-19を基に作成
昭和52年(1977)撮影、秩父別駅付近の空中写真。当時の駅構造は千鳥式に配された2面2線の相対式ホームを持っていた。秩父別温泉”ちっぷゆう&ゆ”はまだ無く、田園地帯となっている。

有人駅時代のレトロな駅舎を残す秩父別駅。

出入口上に掲げる駅名板も味があっていい。

駅前通りでは正月早々から雪かきで慌ただしい。

冬にここへ来るたびに同じ光景を見ているような気がする。

本日は悪天候で列車が運休しており駅は静か。

駅舎前には電話ボックスを設置しタクシー乗降所も。

駅舎内待合室のベンチとストーブ。

駅舎内出入口。

かつて旅客業務を行っていた切符販売窓口や荷物扱い窓口が面影を留める。

駅舎内改札口。

きっぷ運賃表。

発車時刻表。1日に発着する列車は深川方面7本だが、留萌方面は始発が通過するので6本の発着。

旧切符売場にある本棚に駅ノートを置く。

手作り感があって微笑ましい駅スタンプ。

深川方面乗車口。

留萌方面乗車口。かつては線路の右側奥に2番線ホームがあり、線路を横断する構内踏切が設けられていた。

留萌方面乗車口より深川方面。

深川方面乗車口より留萌方面。
訪問日:2022年1月1日(土)

- 関連記事
-
- 深川駅(函館本線・留萌本線) ~かつて深名線の起点駅~
- 北一已駅(留萌本線) ~深名線宇津内仮乗降場から移設したと伝わる駅舎~
- 秩父別駅(留萌本線) ~昭和の木造駅舎を残し、平成に湧いた温泉に歩いて行ける駅~
- 北秩父別駅(留萌本線) ~元仮乗降場は残った~
- 石狩沼田駅(留萌本線) ~かつて札沼線の終点だった駅~
スポンサーサイト