留萌本線から ~2022夏・後編~
今年(2023年)3月31日の運行をもって廃止される留萌本線の石狩沼田駅~留萌駅間。この区間は距離35.7Km、現時点で石狩沼田・真布・恵比島・峠下・幌糠・藤山・大和田・留萌の8駅が存在し、4月1日から石狩沼田が留萌本線の終着となり他の7駅は消え失せる。もはや残された時間は少ない、昨年(2022)夏に訪ねた軌跡を記事に残しておこう。

最後の夏となってしまった留萌駅。

駅舎は完成から65年経っており老朽化が否めず、おそらく廃止後は撤去されてしまうだろう。

次の深川行発車まで2時間以上、駅はしばし静かとなり。

駅舎内の片隅で留萌市のゆるきゃらKAZUMOちゃんがお出迎え。

駅スタンプ。

留萌駅の名物駅そば。14時だけに既に営業を終えていた。廃止後にここの味は残されるのだろうか。

誰もいない待合室。

トイレ出入口前にフラワースタンド。地味で控えめなとこに心惹かれる。

とにかく静かだ。

北の大地の入場券。

1・2番ホームを繋ぐ構内跨線橋の出入口は塞がれている。

島式ホームの2番線は現在使われていないが、少々雑草が生えている程度なのでいつでも使えそう。

留萌駅から5.9Km、隣駅の大和田駅に。

前駅舎の基礎上に貨車駅舎を置く大和田駅。

駅構内より駅舎と何もない駅前通り。

駅舎よりホーム。

留萌方面乗車口よりホーム(深川方面)。

出入口より駅舎内。

ベンチ上に置かれていた駅ノート。

駅舎内より出入口。

ここから4.2Km先、次の駅は藤山駅。

往時の駅舎を半分にして小ぢんまりと生き残る藤山駅。

駅前には藤山開拓を記念する碑。

ホーム側駅舎内。

駅前側駅舎内。以前に訪れた時と大きな変わりはない。

ベンチ上の片隅に駅ノート。

掲示板の中に発車時刻表ときっぷ運賃表。

16:55発留萌行が到着。

乗降客はなく。

わずかな停車時間で慌ただしく発車。

ここから深川方面へ5.5Km先、次の駅は幌糠駅。

かつて木材搬出で賑わった幌糠駅。付近に御料林(皇室財産の森林で現在は国有林)があった。

大和田駅と同じ塗装色の貨車駅舎。

貨車駅舎を前駅舎基礎上の片隅に設けている。

駅前の様子。

出入口より駅舎内。

駅ノート。傍らに置かれている人形は随分前からここにあるなあ。

駅舎内より出入口。

深川方面乗車口より留萌方面。

駅名標に時が流れた長さを感じる。”とうげした”を上貼りしているのは平成18年(2006)に隣の東幌糠駅が廃止されたため。

駅から南へ約800m、徒歩約10分の場所に旧幌糠中学校と旧小学校が並び建つ。

こちらは旧幌糠中学校。平成19年(2007)留萌中学校に統合され閉校。現在は留萌市幌糠農業・農村支援センター。

こちらが旧幌糠小学校。平成26年(2014)潮静小学校に統合され閉校。

旧幌糠小・中学校前にあるホロッペ広場。

ホロッペ広場を流れる留萌川に第4留萌川橋梁が架かる。

幌糠駅から深川方面へ2.9Km、新樽真布道路踏切。ここは平成18年(2006)に廃止となった東幌糠駅跡。写真の線路手前側に単式ホームを設けるだけの無人駅があった。

警報器と線路の間にホームへ上るスロープが設けられていたようだ。

東幌糠駅跡~峠下駅間の留萌川に架かる第3留萌川橋梁。

第3留萌川橋梁には1989年に塗装を直した記録を残す。

幌糠駅から深川方面へ6.2km、山間にひっそりと木造駅舎を佇ませる峠下駅。

有人駅時代の状態を良好に残す駅舎内。

駅舎内出入口。

駅舎内改札口。

扉の向こうはトイレ。

荷物台に駅ノート。

千鳥式に配された2面2線のホームを有し、留萌本線の途中駅で唯一列車交換ができる。

駅舎側留萌方面ホームと深川方面ホームを繋ぐ構内踏切。駅名標裏手に物置らしき木造の建物がある。

これが物置らしき木造の建物。相当な年数が経っているように見え、どんな目的で設置されたのか。引き戸を設ける部分は増築したのだろう。

深川方面乗車口より留萌方面。

深川方面ホームより深川方面。

峠下~恵比島駅間、峠越え山中の峠下トンネルと恵比須トンネルの間に設ける第9旭川留萌線踏切。ここを通る道は道道549号峠下沼田線が開通する以前に深川と留萌を結ぶ恵比島峠越えの主要道路だった。現在は旧道となり未舗装の道が残るが、踏切から沼田方面への道は自然に還りつつあり通行不能。ここで引き返すことに。

峠下から恵比島峠を越えて恵比島に。

恵比島駅は平成11年(1999)に放送されたNHK連続テレビ小説「すずらん」のロケセット”明日萌駅”を併設する珍しい形態の駅。

奥の木造駅舎がロケセットの明日萌駅。手前が本物の恵比島駅。実際は貨車駅舎なのだが外装がロケセットに合わせ木造っぽく施されている。

貨車駅舎は前駅舎の基礎上に設けられている。

恵比島駅の駅舎内。

駅舎内奥のテーブルにはスタンプラリーのハンコ。

ベンチ上に駅ノート。

ちらっと駅ノートをペラペラめくり。中にはクオリティの高い描画で思いを綴るつわものも。吹き出しのセリフが「おとうさーん!」なら完璧だった。

駅舎内より出入口。

駅舎出入口より駅前方面。「便所→」と掲示しているが今は便所が無い。前回訪れた時にはあったのだが。

駅舎ホーム側。

こちらはドラマセットの明日萌駅改札口。

明日萌駅の駅舎内には今もドラマの主人公”萌”が窓越しに外を眺める。

中を覗けば大正時代末期の北海道を舞台にしたドラマの世界観に。

駅前にある木造家屋はドラマセットの駅長常盤次郎宅。ドラマ放映から20年以上経ったが、いまだに健在なことがすごい。

ホームから駅裏手を望めば旧留萠鉄道本社社屋が見える。

留萠鉄道本社社屋は昭和46年(1971)廃止後に日本ケミカルコートの工場に転用された。現在は廃墟と化すが煙突に”日本ケミカルコート”と縦書きされていることが確認できる。

18:35発留萌行が定刻通り煙を噴き上げて発車。

次の峠下駅に向けて。ディーゼル音が遠のいてゆく。

明日萌駅の駅名標。

恵比島駅前。

駅前には中村旅館の名で登場した旧黒瀬旅館。

恵比島駅を後に。

恵比島駅から深川方面へ2.9km、ノスタルジックな雰囲気が漂う真布駅。

板敷きホームに木造の待合所。

木製ベンチを壁3面に巡らす待合所内。

夏ならここで列車を待つのも悪くないか。

ベンチ上に置かれた駅ノート。

ホームより藤沢線踏切。

18:55頃、深川行列車は真布駅に止まることなく通過してゆく。
訪問日:2022年8月4日(木)

最後の夏となってしまった留萌駅。

駅舎は完成から65年経っており老朽化が否めず、おそらく廃止後は撤去されてしまうだろう。

次の深川行発車まで2時間以上、駅はしばし静かとなり。

駅舎内の片隅で留萌市のゆるきゃらKAZUMOちゃんがお出迎え。

駅スタンプ。

留萌駅の名物駅そば。14時だけに既に営業を終えていた。廃止後にここの味は残されるのだろうか。

誰もいない待合室。

トイレ出入口前にフラワースタンド。地味で控えめなとこに心惹かれる。

とにかく静かだ。

北の大地の入場券。

1・2番ホームを繋ぐ構内跨線橋の出入口は塞がれている。

島式ホームの2番線は現在使われていないが、少々雑草が生えている程度なのでいつでも使えそう。

留萌駅から5.9Km、隣駅の大和田駅に。

前駅舎の基礎上に貨車駅舎を置く大和田駅。

駅構内より駅舎と何もない駅前通り。

駅舎よりホーム。

留萌方面乗車口よりホーム(深川方面)。

出入口より駅舎内。

ベンチ上に置かれていた駅ノート。

駅舎内より出入口。

ここから4.2Km先、次の駅は藤山駅。

往時の駅舎を半分にして小ぢんまりと生き残る藤山駅。

駅前には藤山開拓を記念する碑。

ホーム側駅舎内。

駅前側駅舎内。以前に訪れた時と大きな変わりはない。

ベンチ上の片隅に駅ノート。

掲示板の中に発車時刻表ときっぷ運賃表。

16:55発留萌行が到着。

乗降客はなく。

わずかな停車時間で慌ただしく発車。

ここから深川方面へ5.5Km先、次の駅は幌糠駅。

かつて木材搬出で賑わった幌糠駅。付近に御料林(皇室財産の森林で現在は国有林)があった。

大和田駅と同じ塗装色の貨車駅舎。

貨車駅舎を前駅舎基礎上の片隅に設けている。

駅前の様子。

出入口より駅舎内。

駅ノート。傍らに置かれている人形は随分前からここにあるなあ。

駅舎内より出入口。

深川方面乗車口より留萌方面。

駅名標に時が流れた長さを感じる。”とうげした”を上貼りしているのは平成18年(2006)に隣の東幌糠駅が廃止されたため。

駅から南へ約800m、徒歩約10分の場所に旧幌糠中学校と旧小学校が並び建つ。

こちらは旧幌糠中学校。平成19年(2007)留萌中学校に統合され閉校。現在は留萌市幌糠農業・農村支援センター。

こちらが旧幌糠小学校。平成26年(2014)潮静小学校に統合され閉校。

旧幌糠小・中学校前にあるホロッペ広場。

ホロッペ広場を流れる留萌川に第4留萌川橋梁が架かる。

幌糠駅から深川方面へ2.9Km、新樽真布道路踏切。ここは平成18年(2006)に廃止となった東幌糠駅跡。写真の線路手前側に単式ホームを設けるだけの無人駅があった。

警報器と線路の間にホームへ上るスロープが設けられていたようだ。

東幌糠駅跡~峠下駅間の留萌川に架かる第3留萌川橋梁。

第3留萌川橋梁には1989年に塗装を直した記録を残す。

幌糠駅から深川方面へ6.2km、山間にひっそりと木造駅舎を佇ませる峠下駅。

有人駅時代の状態を良好に残す駅舎内。

駅舎内出入口。

駅舎内改札口。

扉の向こうはトイレ。

荷物台に駅ノート。

千鳥式に配された2面2線のホームを有し、留萌本線の途中駅で唯一列車交換ができる。

駅舎側留萌方面ホームと深川方面ホームを繋ぐ構内踏切。駅名標裏手に物置らしき木造の建物がある。

これが物置らしき木造の建物。相当な年数が経っているように見え、どんな目的で設置されたのか。引き戸を設ける部分は増築したのだろう。

深川方面乗車口より留萌方面。

深川方面ホームより深川方面。

峠下~恵比島駅間、峠越え山中の峠下トンネルと恵比須トンネルの間に設ける第9旭川留萌線踏切。ここを通る道は道道549号峠下沼田線が開通する以前に深川と留萌を結ぶ恵比島峠越えの主要道路だった。現在は旧道となり未舗装の道が残るが、踏切から沼田方面への道は自然に還りつつあり通行不能。ここで引き返すことに。

峠下から恵比島峠を越えて恵比島に。

恵比島駅は平成11年(1999)に放送されたNHK連続テレビ小説「すずらん」のロケセット”明日萌駅”を併設する珍しい形態の駅。

奥の木造駅舎がロケセットの明日萌駅。手前が本物の恵比島駅。実際は貨車駅舎なのだが外装がロケセットに合わせ木造っぽく施されている。

貨車駅舎は前駅舎の基礎上に設けられている。

恵比島駅の駅舎内。

駅舎内奥のテーブルにはスタンプラリーのハンコ。

ベンチ上に駅ノート。

ちらっと駅ノートをペラペラめくり。中にはクオリティの高い描画で思いを綴るつわものも。吹き出しのセリフが「おとうさーん!」なら完璧だった。

駅舎内より出入口。

駅舎出入口より駅前方面。「便所→」と掲示しているが今は便所が無い。前回訪れた時にはあったのだが。

駅舎ホーム側。

こちらはドラマセットの明日萌駅改札口。

明日萌駅の駅舎内には今もドラマの主人公”萌”が窓越しに外を眺める。

中を覗けば大正時代末期の北海道を舞台にしたドラマの世界観に。

駅前にある木造家屋はドラマセットの駅長常盤次郎宅。ドラマ放映から20年以上経ったが、いまだに健在なことがすごい。

ホームから駅裏手を望めば旧留萠鉄道本社社屋が見える。

留萠鉄道本社社屋は昭和46年(1971)廃止後に日本ケミカルコートの工場に転用された。現在は廃墟と化すが煙突に”日本ケミカルコート”と縦書きされていることが確認できる。

18:35発留萌行が定刻通り煙を噴き上げて発車。

次の峠下駅に向けて。ディーゼル音が遠のいてゆく。

明日萌駅の駅名標。

恵比島駅前。

駅前には中村旅館の名で登場した旧黒瀬旅館。

恵比島駅を後に。

恵比島駅から深川方面へ2.9km、ノスタルジックな雰囲気が漂う真布駅。

板敷きホームに木造の待合所。

木製ベンチを壁3面に巡らす待合所内。

夏ならここで列車を待つのも悪くないか。

ベンチ上に置かれた駅ノート。

ホームより藤沢線踏切。

18:55頃、深川行列車は真布駅に止まることなく通過してゆく。
訪問日:2022年8月4日(木)

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