深名線の廃線跡から ~2022年末~
2022年は私にとってうれしいニュースが一つあった。北海道の幌加内町で起きた超ローカルな話題。旧添牛内駅の修繕を目的にするクラウドファンディングが成功し改修工事があったことだ。平成7年(1995)深名線の廃止と共に廃駅となった添牛内駅は開業から91年、廃止から27年もの月日が流れ、駅舎は老朽化しながらも奇跡的に生き残ってきたが、豪雪地帯の幌加内町北部に所在するだけに気候によるダメージが大きく崩落寸前の状態にあった。ここで立ち上がったのが幌加内町の添牛内地区でそば屋を経営する山本さん。駅舎を後世に残し築100年を迎えたいと、改修資金を募集すべくクラウドファンディングを立ち上げた。その熱意と行動力に敬意を表したい。添牛内駅の現役時代を知る私にとって駅舎を残したい思いは山本さんと同じ。近くにいれば雪下ろしでも買い出しでも働けるのだがそうもいかず、寄付による協力ぐらいしかできないが、少しでも長く後世にこの駅舎を残してほしいと願うばかり。

まずは幌加内町最南端の沼牛駅から。平成28年(2016年)にクラウドファンディングで資金を集め駅舎が改修された。

無事2022年の年末を迎え今日もいい顔を見せています。

駅舎が改修されるまで駅前に除雪が入らず、冬場は近づくのが困難なほどに雪が降り積もり放題だった。

令和3年(2021)に設置された腕木式信号機。

雪捨て場の雪山に登って沼牛駅を見下ろし。

駅前には3棟の農業倉庫が健在。

ひと気を感じない駅前の様子はいつもと変わらない。

沼牛駅と農業倉庫。

駅構内は白銀の世界。

駅前には半倒壊する廃屋、駅が無くない学校が無くなりそして人がいなくなる。寂しい現実だ。

旧駅前通りより沼牛駅。

深名線の雨煙別駅~政和温泉駅間、ポンコタン渓谷に残存する第3雨竜川橋梁。深名線現役時の状態で残る唯一の橋梁。

かつて幌加内町政和地区の中心をなした旧政和駅。

旧政和駅前。

旧政和駅はトラクターの倉庫として再利用されている。

まだまだ駅の面影を留めている。

駅前に残る農業倉庫。

駅前広場の中心に聳え立っていた幌加内町開基七十周年記念塔については何度も記事に書いてきた。撤去後の行方はわからない。

雪原に変わり果てた駅構内跡。ここに汽車が走っていたなど誰が信じよう。

駅前のガソリンスタンド跡。

駅前の旧農協支所と国道275号。

政和駅跡から徒歩6分程の場所にある旧政和小学校。今は毎夏に開催される”政和アートFes”の会場だ。

5ヶ月前の8月初旬、コロナ禍で足が遠のいていたのだが3年ぶりに”政和アートFes”を見に行くことができた。あの時に出会った3羽の烏骨鶏の雛はオスだったのかメスだったのか…。

政和小学校西側の山腹に鎮座する政和神社。

明後日に新年を迎えるのだが、鳥居から山中の社殿に延びているはずの参道は雪に埋もれていた。

国道275号の政和交差点。国道から政和小学校へアクセスする通学路なので信号機を設けただろう。

政和から国道275号を約10km北上、添牛内駅に。

前回(2022年8月)訪れた時には崩落の危機にみえた駅舎だが、きれいに改修され今冬の豪雪にも耐えられそうだ。

駅構内より幌加内・深川方面。

もう列車はやって来ないが駅らしい雰囲気は残している。

駅舎ホーム側の劣化が著しく進行していたが復活している。

駅構内より朱鞠内・名寄方面。

雪解け後にまた見に来たい。

添牛内駅近くの国道沿いにある”そば処霧立亭”。ここの店主がクラウドファンディングを立ち上げ添牛内駅を守ってくれた。

霧立亭で年越しそばを食べようと計画していたのだが、入口に「本日は終了しました」のプレートを掲げやってないもよう。

クリスマス前に年末年始休暇に入ってた。残念だが仕方ない…、ルオントに行こう。

添牛内から国道275号を戻って”せいわ温泉ルオント”に。

なまらしばれてるので入口の暖かい雰囲気に身も心も温まる。

温泉に入る前にレストランで年越しそばを食べよう。

注文したのは冷たい蕎麦の中札内地鶏かしわ(温かいタレ)。つまり”つけそば”。

店の雰囲気は良く、幌加内産の手打ち蕎麦は美味しい。大満足の年越しそばとなった。

ルオントから国道275号を南下、トンネルで幌加内峠を越えて旧鷹泊駅に。

旧鷹泊駅前。

かつての駅舎は倉庫に再利用され現存している状態。これだけ良好に駅舎を残しているのは管理されている方のおかげで有難い思い。この駅舎も後世に長く残してほしいと願うばかり。

駅から国道へ延びる駅前通り。

駅北側に残る農業倉庫。

かつて行き交う人で賑わったであろう駅前。今はしんしんと雪が降る静寂の世界。

鷹泊から国道275号を約13km南下、多度志市街の中心をなした多度志駅跡に。

かつて道の突き当りに駅舎があったのだが、今は駅を想像させる遺構は何もない。

多度志駅跡前。駅があったことを示すのは駅跡前を通る”道道429号多度志停車場線”の名ぐらいか。

駅跡前にある鎌倉旅館。かつては駅前旅館として宿泊客で賑わうこともあったはず。駅が無くなって27年が経ち存在意義を失ったかのように見えた。今も泊まることができるのだろうか。
しんしんと静かに雪が降る小晦日の夜、多度志は間もなく新年を迎える。
訪問日:2022年12月30日(金)

まずは幌加内町最南端の沼牛駅から。平成28年(2016年)にクラウドファンディングで資金を集め駅舎が改修された。

無事2022年の年末を迎え今日もいい顔を見せています。

駅舎が改修されるまで駅前に除雪が入らず、冬場は近づくのが困難なほどに雪が降り積もり放題だった。

令和3年(2021)に設置された腕木式信号機。

雪捨て場の雪山に登って沼牛駅を見下ろし。

駅前には3棟の農業倉庫が健在。

ひと気を感じない駅前の様子はいつもと変わらない。

沼牛駅と農業倉庫。

駅構内は白銀の世界。

駅前には半倒壊する廃屋、駅が無くない学校が無くなりそして人がいなくなる。寂しい現実だ。

旧駅前通りより沼牛駅。

深名線の雨煙別駅~政和温泉駅間、ポンコタン渓谷に残存する第3雨竜川橋梁。深名線現役時の状態で残る唯一の橋梁。

かつて幌加内町政和地区の中心をなした旧政和駅。

旧政和駅前。

旧政和駅はトラクターの倉庫として再利用されている。

まだまだ駅の面影を留めている。

駅前に残る農業倉庫。

駅前広場の中心に聳え立っていた幌加内町開基七十周年記念塔については何度も記事に書いてきた。撤去後の行方はわからない。

雪原に変わり果てた駅構内跡。ここに汽車が走っていたなど誰が信じよう。

駅前のガソリンスタンド跡。

駅前の旧農協支所と国道275号。

政和駅跡から徒歩6分程の場所にある旧政和小学校。今は毎夏に開催される”政和アートFes”の会場だ。

5ヶ月前の8月初旬、コロナ禍で足が遠のいていたのだが3年ぶりに”政和アートFes”を見に行くことができた。あの時に出会った3羽の烏骨鶏の雛はオスだったのかメスだったのか…。

政和小学校西側の山腹に鎮座する政和神社。

明後日に新年を迎えるのだが、鳥居から山中の社殿に延びているはずの参道は雪に埋もれていた。

国道275号の政和交差点。国道から政和小学校へアクセスする通学路なので信号機を設けただろう。

政和から国道275号を約10km北上、添牛内駅に。

前回(2022年8月)訪れた時には崩落の危機にみえた駅舎だが、きれいに改修され今冬の豪雪にも耐えられそうだ。

駅構内より幌加内・深川方面。

もう列車はやって来ないが駅らしい雰囲気は残している。

駅舎ホーム側の劣化が著しく進行していたが復活している。

駅構内より朱鞠内・名寄方面。

雪解け後にまた見に来たい。

添牛内駅近くの国道沿いにある”そば処霧立亭”。ここの店主がクラウドファンディングを立ち上げ添牛内駅を守ってくれた。

霧立亭で年越しそばを食べようと計画していたのだが、入口に「本日は終了しました」のプレートを掲げやってないもよう。

クリスマス前に年末年始休暇に入ってた。残念だが仕方ない…、ルオントに行こう。

添牛内から国道275号を戻って”せいわ温泉ルオント”に。

なまらしばれてるので入口の暖かい雰囲気に身も心も温まる。

温泉に入る前にレストランで年越しそばを食べよう。

注文したのは冷たい蕎麦の中札内地鶏かしわ(温かいタレ)。つまり”つけそば”。

店の雰囲気は良く、幌加内産の手打ち蕎麦は美味しい。大満足の年越しそばとなった。

ルオントから国道275号を南下、トンネルで幌加内峠を越えて旧鷹泊駅に。

旧鷹泊駅前。

かつての駅舎は倉庫に再利用され現存している状態。これだけ良好に駅舎を残しているのは管理されている方のおかげで有難い思い。この駅舎も後世に長く残してほしいと願うばかり。

駅から国道へ延びる駅前通り。

駅北側に残る農業倉庫。

かつて行き交う人で賑わったであろう駅前。今はしんしんと雪が降る静寂の世界。

鷹泊から国道275号を約13km南下、多度志市街の中心をなした多度志駅跡に。

かつて道の突き当りに駅舎があったのだが、今は駅を想像させる遺構は何もない。

多度志駅跡前。駅があったことを示すのは駅跡前を通る”道道429号多度志停車場線”の名ぐらいか。

駅跡前にある鎌倉旅館。かつては駅前旅館として宿泊客で賑わうこともあったはず。駅が無くなって27年が経ち存在意義を失ったかのように見えた。今も泊まることができるのだろうか。
しんしんと静かに雪が降る小晦日の夜、多度志は間もなく新年を迎える。
訪問日:2022年12月30日(金)

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