富良野駅(根室本線) ~ドラマ「北の国から」の舞台になった町~
北海道の中心部に位置する富良野市。北海道の”へその町”と称し毎年7月には”北海へそ祭り"が開催され、お腹にユニークな顔絵を描いた人たちが町を練り歩く。昭和56年(1981)に市内の麓郷をロケ地にした連続ドラマ「北の国から」の放映がはじまり、国民的な人気を得て一躍”富良野”はその名を知らしめた。私は主人公黒板五郎の長男”純”とは同世代であり、地元北海道を舞台としていただけに放送を楽しみに見続けてきた最も思い入れの深いドラマ。電気も水道もない辺境の地で懸命に働き子供の成長を模索する五郎、頼りがいのある”草太兄ちゃん”はかっこよかったし、”れいちゃん”の登場は衝撃的にかわいくて初めて恋心を抱いた純を羨ましく思ったものだ。
明治後期に旭川と釧路を結ぶ鉄道が計画され、北海道官設鉄道により旭川と釧路の双方から鉄道敷設工事がはじまる。旭川から十勝線(現 富良野線)の延伸工事が進められ、明治33年(1900)上富良野駅からの延伸開通に伴い下富良野駅として開業したのが富良野駅のはじまり。明治40年(1907)狩勝トンネルが完成、落合駅~帯広駅間が開通し旭川駅~釧路駅間が鉄路で結ばれ釧路線と名付けられた。大正2年(1913)滝川駅~下富良野駅(後の富良野駅)間が開通したことで滝川駅~釧路駅間が繋がり、滝川駅を起点として釧路駅を終点にする釧路本線(後の根室本線)が誕生、旭川駅~下富良野駅間は釧路線から分離して富良野線になった。
昭和17年(1942)下富良野駅から富良野駅へ駅名を改称。同49年(1974)現駅舎に改築。同56年(1981)札幌から帯広・釧路を最短で結ぶ石勝線(南千歳~新得)が開通したことで、札幌から滝川を経由して釧路まで運行していた特急”おおぞら”は石勝線経由に変更され、富良野駅に定期の特急列車がやって来ることはなくなった。現在は観光シーズンに臨時特急を設定し、今年(2023)は6月から9月にかけての土日や祝日を主にして”特急フラノラベンダーエクスプレス”が札幌~富良野間で運行される。
平成28年(2016)富良野駅の所属路線である根室本線にとって大事件が起こる。8月に北海道に大雨をもたらした台風10号の被害により富良野駅~音別駅間で橋梁流失や土砂流入が相次いで不通に。年末にかけて不通区間の復旧工事が進められたが、東鹿越駅~新得駅間は復旧されることなく代行バス運行を開始する。これが大きなきっかけとなり、鉄路が再び蘇ることなく来年(2024)3月31日の運行をもって富良野駅~新得駅間は廃止される。

駐車場に車を停めて富良野駅に。

何度か富良野駅には来たことがあるが、20年以上ぶりではなかろうか。

富良野は北海道のど真ん中、北海道のへそと呼ばれ毎年7月に”北海へそ祭り”を開催する。

改札口とみどり窓口。

改札口横の掲示板にあった発車時刻表。根室本線の新得・帯広方面は全て東鹿越行。その先の新得駅まではバスに乗り換えて行くしかない。今夏は帯広から鉄道とバスを乗り継いで旭川へ行ってみようと思う。

駅舎出入口を入って左手に駅レンタカーの店舗。

駅舎出入口。

出入口横に自動券売機。

自動券売機上に掲げられるきっぷ運賃表。分断されている根室本線(東鹿越~新得間)の利用について説明書きを付す。「現在、根室線の東鹿越から新得間において、バスによる代行輸送を行っております。代行区間は当社の運賃にてご利用いただけます。」とのこと。

玄関フードに駅スタンプを設置。

「北の国から’23冬」と銘打つチラシ。黒板五郎の生き方が今のSDGsに通ずると、感銘を受けた東京のアパレルメーカーと”北の国から”がコラボ。次世代に”北の国から”を紡いでいこう!をコンセプトに廃棄物や不用品などをリサイクルして衣料品やバッグとして商品化したという。

ベンチが並ぶ待合室。右手に壁になっている所にかつて売店のキヨスクを設けていたが平成28年(2016)に閉店した。

富良野駅の”北の大地の入場券”。

待合所の一角に駅そば屋。こうして見てくると留萌駅と富良野駅の構造はよく似ている。

さすがに”ニシンそば”は無い。何にしようかなと悩んだ末に山菜そばを注文。

待つこと5分も経たないくらい。

山菜そばが登場しました。地酒がその土地で飲むから美味しいと思うのと同じ原理で、そばも駅で食べるからこそ美味しいのだ。

駅前からは富良野スキー場がある北の峯を望む。

築48年となる駅舎だが古さを感じさせない。

駅舎前に設置する旧式の駅名標。

東西自由通路のポッポブリッジより布部・新得方面。キハ40形気動車が待機していた。

”5番のりば”には1両編成のH100形気動車が発車を待つ。こちらは13:16発旭川行の富良野線普通列車。

富良野駅北側(旭川側)で線路を跨ぐ歩道橋より南方向の富良野駅。

歩道橋より北方向。これから夏にかけて富良野一帯で収穫された野菜を運ぶべく、出番に備えて貨物列車が待機。

左方向に延びる線路が滝川方面の根室本線、直進方向が旭川方面の富良野線。

13:16定刻通りに旭川行普通列車が発車。

北の大地に心地よいディーゼル音の響きは、徐々に小さくなってゆく。
訪問日:2023年4月1日(土)
明治後期に旭川と釧路を結ぶ鉄道が計画され、北海道官設鉄道により旭川と釧路の双方から鉄道敷設工事がはじまる。旭川から十勝線(現 富良野線)の延伸工事が進められ、明治33年(1900)上富良野駅からの延伸開通に伴い下富良野駅として開業したのが富良野駅のはじまり。明治40年(1907)狩勝トンネルが完成、落合駅~帯広駅間が開通し旭川駅~釧路駅間が鉄路で結ばれ釧路線と名付けられた。大正2年(1913)滝川駅~下富良野駅(後の富良野駅)間が開通したことで滝川駅~釧路駅間が繋がり、滝川駅を起点として釧路駅を終点にする釧路本線(後の根室本線)が誕生、旭川駅~下富良野駅間は釧路線から分離して富良野線になった。
昭和17年(1942)下富良野駅から富良野駅へ駅名を改称。同49年(1974)現駅舎に改築。同56年(1981)札幌から帯広・釧路を最短で結ぶ石勝線(南千歳~新得)が開通したことで、札幌から滝川を経由して釧路まで運行していた特急”おおぞら”は石勝線経由に変更され、富良野駅に定期の特急列車がやって来ることはなくなった。現在は観光シーズンに臨時特急を設定し、今年(2023)は6月から9月にかけての土日や祝日を主にして”特急フラノラベンダーエクスプレス”が札幌~富良野間で運行される。
平成28年(2016)富良野駅の所属路線である根室本線にとって大事件が起こる。8月に北海道に大雨をもたらした台風10号の被害により富良野駅~音別駅間で橋梁流失や土砂流入が相次いで不通に。年末にかけて不通区間の復旧工事が進められたが、東鹿越駅~新得駅間は復旧されることなく代行バス運行を開始する。これが大きなきっかけとなり、鉄路が再び蘇ることなく来年(2024)3月31日の運行をもって富良野駅~新得駅間は廃止される。

駐車場に車を停めて富良野駅に。

何度か富良野駅には来たことがあるが、20年以上ぶりではなかろうか。

富良野は北海道のど真ん中、北海道のへそと呼ばれ毎年7月に”北海へそ祭り”を開催する。

改札口とみどり窓口。

改札口横の掲示板にあった発車時刻表。根室本線の新得・帯広方面は全て東鹿越行。その先の新得駅まではバスに乗り換えて行くしかない。今夏は帯広から鉄道とバスを乗り継いで旭川へ行ってみようと思う。

駅舎出入口を入って左手に駅レンタカーの店舗。

駅舎出入口。

出入口横に自動券売機。

自動券売機上に掲げられるきっぷ運賃表。分断されている根室本線(東鹿越~新得間)の利用について説明書きを付す。「現在、根室線の東鹿越から新得間において、バスによる代行輸送を行っております。代行区間は当社の運賃にてご利用いただけます。」とのこと。

玄関フードに駅スタンプを設置。

「北の国から’23冬」と銘打つチラシ。黒板五郎の生き方が今のSDGsに通ずると、感銘を受けた東京のアパレルメーカーと”北の国から”がコラボ。次世代に”北の国から”を紡いでいこう!をコンセプトに廃棄物や不用品などをリサイクルして衣料品やバッグとして商品化したという。

ベンチが並ぶ待合室。右手に壁になっている所にかつて売店のキヨスクを設けていたが平成28年(2016)に閉店した。

富良野駅の”北の大地の入場券”。

待合所の一角に駅そば屋。こうして見てくると留萌駅と富良野駅の構造はよく似ている。

さすがに”ニシンそば”は無い。何にしようかなと悩んだ末に山菜そばを注文。

待つこと5分も経たないくらい。

山菜そばが登場しました。地酒がその土地で飲むから美味しいと思うのと同じ原理で、そばも駅で食べるからこそ美味しいのだ。

駅前からは富良野スキー場がある北の峯を望む。

築48年となる駅舎だが古さを感じさせない。

駅舎前に設置する旧式の駅名標。

東西自由通路のポッポブリッジより布部・新得方面。キハ40形気動車が待機していた。

”5番のりば”には1両編成のH100形気動車が発車を待つ。こちらは13:16発旭川行の富良野線普通列車。

富良野駅北側(旭川側)で線路を跨ぐ歩道橋より南方向の富良野駅。

歩道橋より北方向。これから夏にかけて富良野一帯で収穫された野菜を運ぶべく、出番に備えて貨物列車が待機。

左方向に延びる線路が滝川方面の根室本線、直進方向が旭川方面の富良野線。

13:16定刻通りに旭川行普通列車が発車。

北の大地に心地よいディーゼル音の響きは、徐々に小さくなってゆく。
訪問日:2023年4月1日(土)

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