深名線の廃線跡から ~2023夏 添牛内駅と政和アートFes~
新型コロナウイルス感染症が2類相当から5類に移行された2023年、いわゆるコロナ明けで迎えた初めての夏に訪ねた深名線沿線の添牛内と政和。深名線が廃止されて28年が経ち、沿線市街は更なる過疎化が進むものの往時の様子を残し後世に伝えようとする人がいる。少しでも関わりがあった私にできるだけの応援はしていければ。そんな思いで毎年幌加内町に訪れている。

添牛内に着いてまずは腹ごしらえの昼飯、霧立亭に。

霧立亭のメニュー。何を食べようかと、迷いつつ。

”そばかま天付きザルそば”を注文することに。

幌加内に来たなら蕎麦を食べなきゃ損々。見た目通りの美味しさ。

昨年に改修されて倒壊を免れた添牛内駅。

深名線が廃止されて28年が経ち、環境が厳しい北海道で廃止当時の駅舎を残しているのは凄いこと。駅舎を守ってきた方々に敬意を払いたい。

窓越しに駅舎内。今年(2023)6月25日に内部公開したようだ。

クラウドファンディングによる添牛内駅改修の支援者一同。多くの有志に支えられ駅舎は守られた。

切符売場や荷物扱い窓口は無くなっているが、その上部には間取りの壁を残し往時を偲ぶ。

ホームより幌加内・深川方面。旧ホームには駅名標枠が復元されている。

改修前は倒壊しかけていた駅舎。これからも長く深名線を語り継いでほしい。

草生す駅前の山前家跡。

6年前の2017年8月に撮影した添牛内駅と山前家。
添牛内駅から深川・幌加内方面隣駅の新富駅跡に。

国道から旧駅前通りが分岐する地点に新富バス停留所を設ける。

積雪に耐えかねて曲がってしまった上部の看板。

少なくとも1日に4本のバスが発着。

旧新富駅前通りより駅方向。駅前にあった旧新富集荷所の建物がランドマーク。

木々に覆われる旧新富集荷所。

玄関上に書かれた新富集荷所の文字が一部読み取れる。

駅跡前より国道へ延びる駅前通り。
新富より国道275号を南下して”せいわ温泉ルオント”に。

幌加内せいわ温泉ルオント
https://horokanaisoba.com/

今夏は酷暑になった北海道、この日も暑かった。ひとっ風呂浴びて汗を流します。

ルオントの近くにある上杉周大の畑。
政和小学校の廃校舎を利用し平成24年(2012年)から道内アーティストの作品を展示する”政和アートFes”。今年(2023)で12年目となり、私は2017年から新型コロナの自粛期間中を除き毎年訪れ楽しませてもらっている。昨年(2022)訪れた際には3羽の烏骨鶏の子供がいて性別不明とのことだったが、今回訪れた際に結果を聞いてみたところ2羽がオスで1羽がメスだったらしい。そして今年は2羽の烏骨鶏の子供が玄関で迎えてくれた。手越しにエサを与えると一心不乱に食いむさぼるほどに食欲旺盛で、すくすくと成長していきそう。烏骨鶏はコケコッコーと雄叫びをあげればオスと判別できるのだが、鳴かない子供のときはプロでも性別の判断が難しいらしく、この2羽もやはり性別は不明なのだという。結果は来年の楽しみとして、私の予想では2羽ともオスかな。
政和アートFes
http://seiwa-artfes.moo.jp/

政和アートフェスの会場、旧政和小学校。
実はこの日は休館日で知らずに訪れてしまった私。たまたま主催する方が居られて、「どうぞ、どうぞ」と迎えてくれた。童心に帰れるここは年に1度の特別な場所。すみませんながら、ありがとうございます。

懐かしい体育館には子供心をくすぐる展示が今年も健在。

これを見るとやはり球を転がしてみたくなります。

板張りの体育館に鉄製のアート作品。温もりの木と冷淡をイメージする鉄、相反するからこその展示がいい。

今思えば体育館は一番楽しい場所だった。小学生のとき体育館でよくやっていたのが手打ち野球。今の小学生もやっているのだろうか。

お気に入りの図書室。

昨年(2012)訪れた時には未完成だった黒板アート。完成形が見れて有難い。

幻想的な雰囲気の書庫。4本足を持つ謎の動物が隊列を組んで窓から侵入してきたようだ。

感性をくすぐられる展示の理科室。

2階廊下。

以前はモリノヌッシーが住んでいた教室。2018年を最後に姿を消した。どこをほっつき歩いているのだろうか。

コンクリートブロック壁の物品庫に鉄を素材にした作品を展示。狭くて冷めたイメージの室内に作者の感性が吹き込まれた鉄の作品、いい展示だなと素直に思う。

図工室は自分が手掛けた作品を通してアイデンティティを育むところ。

図工室の一角にはステンドクラスの灯り。

思わず走りたくなる2階廊下。来夏も楽しみにしてます!

政和地区の玄関口だった政和駅の旧駅舎。

トラクターの車庫として再利用され何とか原形を留め残存している。

旧駅舎構内側。

ホーム跡より新富・名寄方面。線路が敷かれていた路盤は消失している。

旧政和駅前。農業倉庫や旧幌加内町農業協同組合政和事業所の建物は健在で、昨年(2022)末に訪れた時と変わらぬ様子。
訪問日:2023年8月15日(火)

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