桜沢の高巻き

桜沢を越えると左手擁壁斜面の上から高巻きの旧道跡が残っている。高巻きとは沢や淵等の難所を避けるため、沢の上流側や山の斜面に迂回することをいう。桜沢の高巻きも奈良井川に侵食された断崖の淵を避けるために設けられたが、現在は開削され国道が敷かれているのでこの難所に気付くことはない。

国道を離れ擁壁斜面を上る。かつては桜沢橋より上流付近で桜沢を渡河し、高巻きを上っていたと思われる。現在はここからアクセスするしかない。

擁壁上はちょっとした平坦地になっており柵に囲われた畑がある。柵の横を通り奥へ。

畑の奥から山斜面に沿って上る坂道が高巻きの旧道。下を覗くと国道を走る車が小さく見える。

途中、古そうな石碑と馬頭観世音がありいかにも旧道跡らしい。ガサガサ・・・ここで獣の気配を感じる。それも1匹や2匹ではない。猿の群れだ。集団で襲われてはたまらんと逃げかけるが、向こうも危険を感じたらしく山頂目指して次々と逃げていく。

落石防止フェンスの設けられた旧道。

下り道にさしかかる。

京側高巻き上り口付近にある千手観音像。

千手観音像から山側の草むらに入っていくと旧中央本線の朽ち果てた廃トンネルがある。

国道に出ると旧立場の桜沢集落。高巻きの旧道はここで終わり。

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