十曲峠越え②
落合の石畳を下り終えると、医王寺の枝垂れ桜に迎えられる。境内から門前の中山道に枝垂れる桜は、この晩秋の季節に逆らうことなく寒風に吹かれて枝を揺らすのみだが、4月初旬には見事な花をつけ人々を楽しませるという。この枝垂れ桜は昭和34年(1959年)の伊勢湾台風で倒れ、今は二代目。かつては県内髄一といわれる名木だった。
医王寺についても少々。山中薬師とも呼ばれる瑠璃山医王寺は、虫封じの薬師として三河の鳳来寺、御嵩の蟹薬師とともに日本三薬師の1つとして知られ、ここに伝わる狐膏薬は太田南畝の「壬戌紀行」や十返舎一九の「木曽街道続膝栗毛」にも紹介されるほど有名なものだった。そんな古刹の寺を過ぎると、中山道は落合川に向けて一気に急坂を下っていく。川を渡った先で馬頭観音と道祖神が並び立つ姿を見れば落合宿は近い。

医王寺の枝垂れ桜。

医王寺の薬師如来は行基(ぎょうぎ)の作と伝わる。ちなみに行基は鑑真と並ぶ奈良時代の高僧。

右に高峰山を見ながら先へ。

落合川に向けて一気に急坂を下る。写真道の奥に見える橋は落合川に架かる下桁橋。

下桁橋から落合川の流れ。

下桁橋の袂に設置されている中山道の案内板。これによるとここから馬籠宿に至る中山道は幾度か付け替えされているようで、今日辿ることのできる医王寺から落合川に至る旧道は明和8年(1771年)に造られたものという。

下桁橋を渡った先に馬頭観音と道祖神がある。写真右に見える石仏群がそれで、この道祖神は飯田道との追分を示す道標を兼ねている。
医王寺についても少々。山中薬師とも呼ばれる瑠璃山医王寺は、虫封じの薬師として三河の鳳来寺、御嵩の蟹薬師とともに日本三薬師の1つとして知られ、ここに伝わる狐膏薬は太田南畝の「壬戌紀行」や十返舎一九の「木曽街道続膝栗毛」にも紹介されるほど有名なものだった。そんな古刹の寺を過ぎると、中山道は落合川に向けて一気に急坂を下っていく。川を渡った先で馬頭観音と道祖神が並び立つ姿を見れば落合宿は近い。

医王寺の枝垂れ桜。

医王寺の薬師如来は行基(ぎょうぎ)の作と伝わる。ちなみに行基は鑑真と並ぶ奈良時代の高僧。

右に高峰山を見ながら先へ。

落合川に向けて一気に急坂を下る。写真道の奥に見える橋は落合川に架かる下桁橋。

下桁橋から落合川の流れ。

下桁橋の袂に設置されている中山道の案内板。これによるとここから馬籠宿に至る中山道は幾度か付け替えされているようで、今日辿ることのできる医王寺から落合川に至る旧道は明和8年(1771年)に造られたものという。

下桁橋を渡った先に馬頭観音と道祖神がある。写真右に見える石仏群がそれで、この道祖神は飯田道との追分を示す道標を兼ねている。

- 関連記事
-
- 子野と上金
- おがらん様から与坂立場跡へ
- 落合宿
- 十曲峠越え②
- 十曲峠越え①
スポンサーサイト