葛飾湧水群
【2012年3月4日(日)成田街道 八幡宿→船橋宿】
中山法華経寺から船橋宿へ。市川から船橋にかけての成田街道北側は台地を形成、その南側は平坦な市街地であるが、少なくとも鎌倉時代以前は砂洲の海岸だった。中山法華経寺の南側一帯は二子浦と呼ばれ、日蓮が鎌倉との往来に利用した”降り津”だったと伝わる。明治初期の地図で市川から船橋辺りをを見てみると、成田街道南側は水田地帯になっており、少なくとも江戸時代には干拓がはじめられたのだろう。成田街道北側の台地に浸み込んだ雨水はその南側低地に湧出し、農業用水や生活用水に使われたといい、葛飾湧水群と呼ばれた。街道沿いにある二子浦の池や勝間田の池(現 勝間田公園)等にその名残を見ることができる。


中山法華経寺参道を過ぎてすぐ、成田街道はかつての小栗原村を通る。その旧村内に鎮座する小栗原稲荷神社。

小栗原稲荷神社の社殿裏手にある狐塚。

鎌倉時代に日蓮の直弟子、日伝が開基したと伝わる多聞寺。もちろん日蓮宗。

二子浦の池。かつての二子村の村内にあり、この付近一帯が日蓮の”降り津”だったと伝わる場所。この池は葛飾湧水群の名残で今も水を湛える。少々淀んではいるが…。

東中山1丁目の国道14号(成田街道)沿いある庚申塔。文政6年(1823年)建立。

中山競馬場入口交差点。かつては街道沿いに本郷村の集落が軒を連ねていた。

葛飾神社。ここは元々、熊野権現社があった地で、大正5年(1916年)付近にあった葛飾大明神を合祀し、葛飾神社と改称。社域の台地西側下に勝間田の池があり、風光明媚な景勝地として知られた。

勝間田の池跡。現在は埋め立てられ勝間田公園と化している。江戸名所図会にも紹介される景勝地だったが、今見る景観からはそんなことを全く信じることができない。明治初期の地図を見る限り結構大きな池だったようで、いったいここの水はどこに消えたんだろうと疑問が残る。

JR武蔵野線のガード下を潜り抜けて。

山野浅間神社。かつて山野村と称された地(現 船橋市西船1丁目)に鎮座し、古くから安産・子育てに霊験あらたかな神として崇敬される。

海神6丁目を行く国道14号。この辺りはかつての西海神村と海神村の境。日本武尊が海神を祀ったとの伝承が地名の由来とされる。成田街道と行徳道の分岐点にあたる。

完全に日が暮れた18時過ぎ、船橋市街に到着。船橋宿の散策は次で。
【成田街道歩き 第2日目】国府台駅→小岩市川渡し跡→八幡宿→船橋宿→船橋駅 歩行距離約12km
中山法華経寺から船橋宿へ。市川から船橋にかけての成田街道北側は台地を形成、その南側は平坦な市街地であるが、少なくとも鎌倉時代以前は砂洲の海岸だった。中山法華経寺の南側一帯は二子浦と呼ばれ、日蓮が鎌倉との往来に利用した”降り津”だったと伝わる。明治初期の地図で市川から船橋辺りをを見てみると、成田街道南側は水田地帯になっており、少なくとも江戸時代には干拓がはじめられたのだろう。成田街道北側の台地に浸み込んだ雨水はその南側低地に湧出し、農業用水や生活用水に使われたといい、葛飾湧水群と呼ばれた。街道沿いにある二子浦の池や勝間田の池(現 勝間田公園)等にその名残を見ることができる。


中山法華経寺参道を過ぎてすぐ、成田街道はかつての小栗原村を通る。その旧村内に鎮座する小栗原稲荷神社。

小栗原稲荷神社の社殿裏手にある狐塚。

鎌倉時代に日蓮の直弟子、日伝が開基したと伝わる多聞寺。もちろん日蓮宗。

二子浦の池。かつての二子村の村内にあり、この付近一帯が日蓮の”降り津”だったと伝わる場所。この池は葛飾湧水群の名残で今も水を湛える。少々淀んではいるが…。

東中山1丁目の国道14号(成田街道)沿いある庚申塔。文政6年(1823年)建立。

中山競馬場入口交差点。かつては街道沿いに本郷村の集落が軒を連ねていた。

葛飾神社。ここは元々、熊野権現社があった地で、大正5年(1916年)付近にあった葛飾大明神を合祀し、葛飾神社と改称。社域の台地西側下に勝間田の池があり、風光明媚な景勝地として知られた。

勝間田の池跡。現在は埋め立てられ勝間田公園と化している。江戸名所図会にも紹介される景勝地だったが、今見る景観からはそんなことを全く信じることができない。明治初期の地図を見る限り結構大きな池だったようで、いったいここの水はどこに消えたんだろうと疑問が残る。

JR武蔵野線のガード下を潜り抜けて。

山野浅間神社。かつて山野村と称された地(現 船橋市西船1丁目)に鎮座し、古くから安産・子育てに霊験あらたかな神として崇敬される。

海神6丁目を行く国道14号。この辺りはかつての西海神村と海神村の境。日本武尊が海神を祀ったとの伝承が地名の由来とされる。成田街道と行徳道の分岐点にあたる。

完全に日が暮れた18時過ぎ、船橋市街に到着。船橋宿の散策は次で。
【成田街道歩き 第2日目】国府台駅→小岩市川渡し跡→八幡宿→船橋宿→船橋駅 歩行距離約12km

スポンサーサイト