七里の渡し

前回の旧東海道歩き旅で桑名宿に到着し、伊勢国の旧東海道を歩き通した。桑名宿から次の宮(熱田)宿へは、海上七里の七里の渡しで伊勢湾を渡らねばならなず、かつて東海道を往来する旅人は、所用約4時間だったという船旅に足を休めて楽しんだはずだ。残念ながら現在は、桑名宿と宮宿を結ぶ定期便の航路が無く、往時の船旅を気軽に楽しむことができない。”NPO法人 堀川まちネット”が年1回程度、歴史等の学習を兼ねた観光船を運航しているようだが、旧東海道を歩く旅人にとってはスケジュールを合わせにくく、なかなか乗船することは難しい。私も泣く泣く七里の渡しの渡船はあきらめ、桑名宿と宮宿間は電車で迂回することに。せっかくなので半日の時間を充て、桑名の渡船場跡や桑名城下と城址を巡ってみよう。


より大きな地図で 七里の渡し を表示


春日神社
まずは春日神社を参拝し、桑名再訪の挨拶に。


春日神社拝殿
春日神社拝殿。春日神社は桑名神社と中臣神社をの両社からなり、正式名称を桑名宗社と言う。古来より桑名の総鎮守で、両社ともに延喜式内社とされる古社。永仁4年(1296年)奈良の春日大社から春日四柱神を勧請して合祀、以来春日神社の俗称が定着し、地元では”春日さん”の名で呼び親しまれている。


歌行燈
そして、夢にまで見た桑名の焼き蛤を食べるべく、江戸町の旧東海道沿いにある歌行燈へ。

株式会社 歌行燈
http://www.utaandon.co.jp/


歌行燈
明治10年(1877年)創業の老舗日本料理店、歌行燈。店名は桑名を舞台に書かれた泉鏡花の小説「歌行燈」から。小説に登場する饂飩屋は、前身の”志満や”がモデルになっている。


歌行燈にて
これが夢にまで見た桑名の焼き蛤!昔のように松ぼっくりで蛤を焼くという訳にはいかないが、東海道を往来する旅人の気分は存分に味わえる。


歌行燈にて
桑名焼蛤御膳で伊勢湾産の立派な蛤を堪能。ご当地名物を食べ歩きできるのも、歩き旅の魅力の一つだ。


たがねや
次は”たがね”を購入すべく、桑名市田町にある”たがねや”へ。


たがね
これが買いたかった”たがね”。この菓子は古来より桑名で作られるかき餅の類で、もち米とうるち米でついた切り餅にたまり醤油をつけて焼いたもの。”たがね”は桑名独特の呼称だという。昔ながらの製法で”たがね”を製造販売する”たがねや”の創業は明治5年(1872年)、桑名城下に”平濱”の屋号で菓子屋を開業したのがはじまり。かつて片町・江戸町・川口町辺りは妓楼が多くあり、遊女に人気の菓子だったという。


脇本陣駿河屋跡
脇本陣駿河屋跡の料理旅館山月。


大塚本陣跡と歌行燈句碑
大塚本陣跡の料理旅館船津屋と歌行燈句碑。


大塚本陣跡
料理旅館船津屋の裏手。昔は裏庭と大塚本陣専用の船着場が設けられ、大名等が乗る御座船が発着していたが、現在はその敷地の大部分が堤防の盛土に埋まっている。


七里の渡しの渡船場跡
七里の渡しの渡船場跡。伊勢神宮を遥拝する一の鳥居が立ち往時を偲ぶ。ここから渡し船に乗って次の宮宿まで行ければ言うことなないのだが…。定期船の復活を願う。


蟠龍櫓と一の鳥居
蟠龍櫓と一の鳥居。広重が描いた浮世絵「東海道五十三次之内 桑名」の景観を残している。


ムクドリ
蟠龍櫓付近にて。ムクドリが群れをなす。


七里の渡し跡
七里の渡し跡、揖斐川を望む。昔はこの水上を渡し船が行き交った。


旧東海道 桑名市川口町
桑名宿の川口町まで戻り、旧美濃街道を少し歩こう。


旧美濃街道 桑名市北魚町
桑名市北魚町を行く旧美濃街道。


三崎見附跡
美濃街道の桑名宿出入口、三崎見附跡。古く桑名には町屋(員弁)川が流れ込み、自凝洲崎・加良洲崎・泡洲崎と呼ばれる洲が形成され、この三つの洲を総称して三崎と呼んだ。かつては番所と三崎門が設けられていた。


三崎見附跡付近に残る水堀
三崎見附跡付近に残る水堀。


三崎見附跡付近水堀にて
カメが日向ぼっこ。いい天気に気持ちよさそう。


寺町通り
そろそろ桑名城址へ向かうことに。南大手橋を目指して寺町通りへ。


桑名別院本統寺
寺町通り沿いにでんと構える桑名別院本統寺。浄土真宗大谷派、東本願寺を本山とする。慶長元年(1596年)教如上人の開創、教如上人の息女長姫(教証院)を開基とする。”桑名の御坊さん”と呼び親しまれる。


本統寺の芭蕉句碑
冬牡丹 千鳥よ雪の ほととぎす

本統寺の芭蕉句碑。松尾芭蕉が貞享元年(1684年)野ざらし紀行の旅中、ここ本統寺で詠んだ句。当時の本統寺住職大谷琢恵は古益の俳号を持ち、芭蕉とは同門の俳人だった。


寺町堀と稲荷橋
寺町通りの東側に沿って寺町堀が延びる。


白蔵稲荷大明神と稲荷橋
稲荷橋の東詰に鎮座する白蔵稲荷大明神。江戸時代に春日神社別当を務めた仏眼院の守護神として勧請され、町年寄三十六人衆をはじめ、町衆に崇拝されてきた。


京町見附跡
京町見附跡で旧東海道に入り、南大手橋へ向かう。次は桑名城址の散策に。


撮影日:2014年6月7日(土)
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3日目(2013/7/14)草津宿→石部宿 MAP
4日目(2013/8/3)石部宿→水口宿 MAP
5日目(2013/8/4)水口宿→土山宿 MAP
6日目(2013/10/13)土山宿→坂下宿→関宿 MAP
7日目(2014/3/9)関宿→亀山宿→庄野宿 MAP
8日目(2014/5/3)庄野宿→石薬師宿→四日市宿 MAP
9日目(2014/5/4)四日市宿→桑名宿→七里の渡し跡 MAP
10日目(2014/6/8)七里の渡し跡→宮宿→鳴海宿 MAP
11日目(2014/11/2)鳴海宿→池鯉鮒宿 MAP
12日目(2015/4/4)池鯉鮒宿→岡崎宿 MAP
13日目(2015/5/23)岡崎宿→藤川宿 MAP
14日目(2015/7/19)藤川宿→赤坂宿→御油宿 MAP
15日目(2015/9/22)御油宿→吉田宿 MAP
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17日目(2016/2/20)二川宿→白須賀宿→新居宿 MAP
18日目(2016/4/3)新居宿→舞坂宿→浜松宿 MAP
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20日目(2016/5/7)見付宿→袋井宿 MAP
21日目(2016/6/25)袋井宿→掛川宿 MAP
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23日目(2016/10/8)金谷宿→島田宿 MAP

高札場
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