碓氷峠越え①

高崎の達磨寺で手に入れた鈴守りをリュックに装着し、中山道口から碓氷峠を目指し山中に入る。

松の木坂の急坂を登る。

隘路となっているこの場所が堂峰番所跡。左側の山上に番所が構えられ、道を挟んだ向かい側に定附同心の住宅が二軒あった。門の土台石が残されているというが、わからなかった。

高圧線鉄塔下あたりに来たところで、突然藪を掻き分ける音。何か獣の気配を感じる。
(熊か!)
体は既に逃げる体勢。すると飛び出してきたのは大きなカモシカ。そそくさと藪の中へ逃げていった。しかし鹿とはいえ、あんなのに襲われたらたまったものではない。
気を取り直して先へ進み、落石がごろごろしている悪路を登って行く。

眼下には小さくゴルフ場が見え、自分が標高の高い所にいることを実感する。落石と転落に注意しながら道を登って行く。
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