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留萌鉄道(恵比島駅~昭和駅)

今年(2017年)8月に北海道へ帰省したときのこと。昨年(2016年)12月に末端部(留萌駅~増毛駅間)が廃止されたJR北海道の留萌本線、現在も廃止の危機に陥りながら運行を続ける深川駅~留萌駅間の途中に恵比島駅がある。NHK連続テレビ小説「すずらん」(1999年放送)のロケ地ととなった恵比島駅を起点に、終着の昭和駅まで鉄路を延ばした留萌鉄道の炭砿線を記事にしたい。留萌鉄道炭砿線は昭和5年(1930年)幌新太刀別川流域に開発された雨竜炭田から産出される石炭を、留萌港へ向けて積み出すことを目的に開業。総延長は恵比島駅から昭和駅までの17.6km、途中に幌新駅、新雨竜駅、太刀別駅の3駅を設け、同27年(1952年)本通・袋地・宝沢の3乗降場が新たに追加された。昭和30年代に年間約45万トンの貨物と旅客数は45万人を数えて全盛を迎え石炭景気に湧く。しかしながらその栄華も長くは続かない。エネルギーの主力が石炭から石油へと移り代わる過渡期の1960年代後半、雨竜炭田の炭鉱は次々と閉山し、留萌鉄道炭砿線も昭和46年(1971年)に役目を終えて廃止された。




ほろしん温泉ほたる館 源氏の宿
留萌本線恵比島駅から道道867号を北上すること約6km、ほろしん温泉ほたる館に。ここは宿泊棟やレストラン、宴会場等がある”源氏の宿”。


ほろしん温泉ほたる館 平家の宿
”源氏の宿”に向かって建つ”平家の宿”。天然温泉の入浴施設があるのがこちら。もちろん日帰りも可。帰省した時にはちょくちょく来ています。


クラウス15号蒸気機関車
ほろしん温泉ほたる館前、明治昭和炭鉱と書かれた車庫に格納されるているクラウス15号蒸気機関車。


クラウス15号蒸気機関車解説板
解説板によれば、このクラウス15号蒸気機関車は明治22年(1889年)にドイツで製造され、九州鉄道へ輸入されたもの。明治40年(1907年)に国鉄が引き継ぎ、大正14年(1925年)から東京横浜電鉄で建設用に使われた後、留萌鉄道が譲り受けて石炭運搬等に利用、最後は明治鉱業昭和鉱業所で石炭貨車運搬用として昭和42年(1967年)まで活躍した。


クラウス15号蒸気機関車
現地解説板より。クラウス15号蒸気機関車の勇姿。


クラウス15号蒸気機関車
最大寸法は長さ7.9m、幅2.54m、高さ3.62mの小型蒸気機関車。ちなみにD51型(デコイチ)は全長約20m。


クラウス15号蒸気機関車
クラウス15号蒸気機関車後部。


クラウス15号蒸気機関車
クラウス15号蒸気機関車運転席。


クラウス15号蒸気機関車
味のあるいい顔。いぶし銀な走りで沼田の山林を駆け抜けたことだろう。


クラウス15号蒸気機関車
クラウス15号蒸気機関車のナンバープレート。


クラウス15号蒸気機関車
今にも汽笛が鳴り出発しそうな雰囲気。


ほろしん温泉
幌新温泉駅の駅名板。実際には幌新温泉駅は存在せず、留萌鉄道があった当時はここから約800m恵比島駅側の道道867号沿いに幌新駅が設けられていた。


沼田町化石体験館
同敷地内にある沼田町化石体験館。

沼田町化石館
http://numata-kaseki.sakura.ne.jp/


ほたる学習館
こちらも同敷地内にある”ほたる学習館”。夏場には付近の鑑賞ドームで蛍が鑑賞できる。ここには”ふるさと資料館分館・雪の学校・炭鉱資料館”を併設しており、今回は炭鉱資料を中心に見学してみたい。


人喰い熊
施設に入ってまず目に飛び込んできたのが”人喰い熊”の毛皮。大正12年(1923年)8月に幌新地区で4人を喰い殺した巨大熊(体重340kg)で、この惨事は石狩沼田幌新事件と呼ばれる。以前の記事に書いた三毛別羆事件を思い出す凄惨な獣害事件。


ほたる学習館
ヒグマのはく製と、人喰い熊の毛皮。


ほたる学習館
チョウの標本展示なんかもあって楽しい。


昭和炭鉱模型
昭和炭鉱の往時を再現した模型。


ほたる学習館
沼田の開発や発展に貢献した人々。


ほたる学習館
炭鉱で使われた道具などを展示。


炭鉱資料館のパネル展示より引用して往時の写真を見てみよう↓

恵比島駅古写真
留萌鉄道炭砿線起点の恵比島駅。


恵比島駅古写真
恵比島駅裏手にあった留萌鉄道本社。


幌新駅古写真
幌新駅。線路が撤去されており廃止後の写真なのだろう。


新雨竜駅古写真
新雨竜駅駅舎。雨竜炭鉱の石炭積出し駅だった。現在その跡地は、平成4年(1992年)に完成した沼田ダム(ホロピリ湖)の湖底に沈んでいる。


新雨竜駅古写真
新雨竜駅構内。


新雨竜駅古写真
新雨竜駅駅舎内。床に物が散乱しており廃止後の写真と思える。


雨竜炭鉱の展示パネル
雨竜炭鉱の展示パネル。雨竜炭鉱は浅野雨竜炭鉱(株)が昭和6年(1931年)に出炭開始、同27年(1952年)鉱業権が古河鉱業(株)に移った。同43年(1968年)閉山。


太刀別駅古写真
太刀別駅。九州鉱山(株)太刀別鉱業所の石炭積出し駅だった。


九州鉱山(株)太刀別鉱業所の展示パネル
九州鉱山(株)太刀別鉱業所の展示パネル。ここは昭和36年(1961年)開坑で、雨竜炭田で最も遅く開発された炭鉱。しかし、坑内水害や通勤バスの事故などが重なったことで炭鉱夫が大量離職、出炭が減少して昭和44年(1969年)閉山。ここを最後に雨竜炭田から炭鉱が姿を消した。
昭和駅古写真
留萌鉄道炭砿線終点の昭和駅。明治鉱業株式会社昭和鉱業所(昭和炭鉱)の石炭積出し駅。昭和地区は全盛の昭和29年(1954年)に炭鉱従業員の家族等が居住して人口約3800人を数え、昭和駅は石炭積出しと住民たちの足として利用され賑わった。


昭和炭鉱の展示パネル
往時の昭和炭鉱を紹介する展示パネル。


隧道マーケット
昭和地区には隧道マーケットなるものがあった。坑道を再利用したものなのだろう。


ほろしん温泉で心と体を癒した後、幌新地区から留萌鉄道炭砿線の起点、恵比島駅へ移動↓

明日萌駅
恵比島駅の今は明日萌駅という昭和ノスタルジーな駅舎が建っている。これはNHK連続テレビ小説「すずらん」(1999年放送)のセット。実際の駅舎は写真右端にある小さな建物がそれ。


恵比島駅
これが恵比島駅。貨車駅舎なのだが、それっぽく装飾されている。


恵比島駅
恵比島駅駅舎内。


駅長常盤次郎宅
駅前にある連ドラセットの駅長常盤次郎宅。


恵比島駅前
恵比島駅前。連ドラに使われた中村旅館(旧黒瀬旅館)も健在。


明日萌駅
ダルマストーブが懐かしい明日萌駅駅舎内。


明日萌駅
連ドラの主人公、常盤萌と。


明日萌駅
駅長の常盤次郎。


明日萌駅
常盤次郎と奥の待合室に佇む萌。


明日萌駅
せっかくなので駅長と記念撮影。


明日萌駅
明日萌駅の駅名板もちゃんとあります。


旧留萌鉄道本社
そしてフィクションから現実に。駅構内から向かいに見える煙突、日本ケミカルコートと書かれているが、これは旧留萌鉄道本社の遺構。往時の留萌鉄道本社(下写真)と見比べてほしい。本社屋の特徴である方形屋根は無くなっているが、煙突と屋根下の構造物が残存していることがわかる。

留萌鉄道本社古写真


明日萌駅
恵比島(明日萌)駅を後にして。


恵比島駅前
恵比島駅前通りの突き当りにある恵比寿神社へ。


恵比寿神社
恵比寿神社境内より恵比島(明日萌)駅を望む。


恵比寿神社
恵比寿神社社殿があったはずの場所。狛犬の石台らしき遺構だけを残し、本殿や拝殿が見当たらない。


恵比寿神社
おそらく社殿は近年に雪害で倒壊してしまったのだろう…。


「恵比寿神社新築寄付者名」碑
境内に残る「恵比寿神社新築寄付者芳名」の碑。昭和44年(1969年)建立。


すずらんロケ地観光記念
”すずらんロケ地観光記念 明日萌の丘”と書いてある。朝ドラ放送時に記念撮影のスポットだったのだろうが…。


留萌鉄道炭砿線については再訪して駅跡等を記事に書きたい。

撮影日:2017年8月9日(水)
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高札場
【川越街道 旅の報告】
2013年1月13日(日)
武蔵国板橋宿を発ってから…
約5ヶ月の月日をかけて、川越城本丸御殿に到着しました!
川越時の鐘
【成田街道 旅の報告】
2012年7月8日(日)
下総国新宿を発ってから…
約5ヶ月の月日をかけて、成田山新勝寺・寺台宿に到着しました!
新勝寺大本堂と三重塔
【会津西街道街道 旅の報告】 2012年1月22日(水)
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鶴ヶ城
【 水戸街道 旅の報告 】 2010年5月5日(水)
武蔵国千住宿を発ってから…
約3ヶ月の月日をかけて、
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【 日光街道 旅の報告 】 2010年1月10日(日)
江戸日本橋を発ってから…
8ヶ月の月日をかけて、
東照大権現が鎮座される
日光東照宮に到着しました!
日光東照宮陽明門
【 中山道 旅の報告 】
2008年10月13日(月)
江戸日本橋を発ってから…
1年10ヶ月もの月日をかけて、 ついに京都三条大橋に到着しました!
京都三条大橋

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